松の内は関東ですと7日までですが、関西方面は15日までだそうです。が、最近は東京都同じく7日までのところが多いようですね。
お正月明けにChristian Dior Designer of dreams 展へ行ってきました。
Diorを受け継いできた歴代のDesignerの作品と、現代の作家の作品をテーマごとに展示されていました。
Dior と言えばニュールック!!この作品から始まりました。
シックでありながら活動的でもあるニュールック。第二次世界大戦中のミリタリールックなどメンズ傾向な衣服に対して、ウエストを絞って、裾が広がった優雅で繊細なシルエットを発表し当時一世を風靡したスタイルです。衣服のデザインに関わる仕事に携わっている人なら、誰もが服装史で習ったと思いますが。
目の前に現物がありましたー!!!
ジャポニズムにインスピレーションを得たドレスたち。
梅の花や、桜の花色、歌舞伎の衣装のような柄もあります。
ヘットドレスも繊細で優しい春のイメージが美しく表現されています。
奥の壁に見えるイメージのコラージュも絵画的です。
私たちも、海外の民族衣装などからインスピレーションを得ることがありますが、異文化に触れると面白いケミストリーがあり創作イメージの泉が溢れてくる感じがしますね。
歴代のDiorのデザイナーの中でも、私はジョン・ガリアーノが好きでした。
パリのエスプリにエキゾチックなエッセンスを加えたような彼のスタイル。
彼自身のコレクションも好きでしたが、Diorでとカテゴライズされた作品の方が、よりドラマティックだったような気がします。
ここはトワルの間。これも服飾関係のデザインに携わっている方々にはお馴染みですね。
本番の生地で作る前にシーチング(白い生地綿の場合もあれば、シルクの場合もあると思います)で形を作ってみて大方のバランスを決めパターン(製図/型紙)を作成します。
白の方がいろんな情報抜きにバランスを見ることが出来るので、白で作ります。
1回で終わることはほぼないですね。修正して組み立てて、修正して組み立て手を繰り返して、本番の生地で仮縫いとなります。ここでも、細かいディテールや刺繍などいろんなサンプルのバランスを見てやっと完成するんですね。
この試行錯誤の間こそ、デザイナーにとってはこの中に溺れて作品を作り出す、何でしょう、サドマゾの極みみたいな感じでしょうか。(意味わかりませんよね。笑)
あ、ぴったりの表現がありました。血と汗の結晶みたいな。
あ、もっとぴったりな表現がありました。子供を産むみたいな。(産んだことありませんが。)
産みの苦しみをスタッフと共有できるところが良いですよね。一人じゃないし。
だから、気が合うスタッフとしか作れないんですよね。相性が大切です。
で、最後はこの光景です。
永久に続いていくような押し寄せる美の滝。最近の服飾の企画展の良いところは、写真を撮っていい点でしょうか。もちろん拡散してもらって集客をはかるためも目的の一つかもしれませんが、素直に美しいと感じるものや、非日常の美しさに触れることは、気持ちが豊かになると思うのです。
私も、うっとりしながら、自分の日常に戻った時、いくつもの引き出しができたような気分になりました。
これは、服飾のデザインだけでなく、例えば料理だったり、インテリアだったり他のことにも影響はあると思うのです。
若い人には特に触れて欲しいですね。圧倒的なリアルな世界に。
とにかく、圧倒的な美に感動した1日でした。